静岡県で田舎暮らしをするための移住データ詳細
静岡県は温暖な気候と豊かな自然が魅力の移住先にピッタリの候補地が多く存在しています。
他の都道府県と比較してもその変化に富む地形からガッツリと山間部で自給自足の田舎暮らしを楽しむことができます。
また、市街地と山間部との距離が近い藤枝市のような市町村もあり、個人個人のライフスタイルに合わせた移住環境が整っていることも魅力です。
静岡県はどの市町村も移住者受け入れに対して積極的であり、その県民性も温暖な気候からかのんびりと明るい人が多く、新しいもの好きであまり閉鎖的なイメージがありません。
実際、車中泊をしていても通報されることもあまりなく、山間部でも雪が降るエリアも少なく、年間を通して移住には向いている県と言えます。
ここでは静岡県で移住先としておススメの市町村とその地区の詳細を紹介します。
実際に現地を巡って、その集落や空き家の様子を見て周ったので、空き家探しのポイントをその特徴も含めて紹介します。静岡県で移住先を選ぶうえでの参考にしてください。
浜松市天竜区における田舎暮らしの情報
浜松市の天竜区は天竜、春野、佐久間、水窪、龍山の5つの地域から構成されている市の6割を占める山里にある行政区です。
天竜区のそれぞれ5つの地域はそのほとんどが森林で占められていますが、各々に独自の風土環境があるのが魅力です。
中でも春野は天竜川の支流で一級河川の気田川の流域に広がっているため開放的な雰囲気です。この地域は豊かな実りが期待できるので、農業で生計を立て田舎暮らしを目指す人にとっても格好の移住地でしょう。また、移住先としてぴったり空き家も多く、理想の田舎暮らしを実現するのにはオススメです。
春野は山里への玄関口である二俣町まで車で30分程度と交通の便もよく、東京方面からも新東名(浜松北IC)を使えば2~3時間で来れるので、週末だけ田舎暮らしをしたい人にもオススメの地域です。
浜松市天竜区春野地区で見つけた空き家
この空き家は草木に覆われていますが、少しセルフリノベーションすれば住めそうです。集落の最上部に位置しているため、山からチョロチョロと流れてくる水を取り込めば、野菜も豊かに育ちそうでした。斜面なので日当たりも良好、最高の立地ではないでしょうか。
ただ、隣の家が近いので、生活するにあたって密なコミュニケーションが必要となりそうです。春野は完全に廃屋となっている空き家が少ないので、金銭的に余裕がない若者が家を借りるにありがたい移住地域と言えます。是非、現地に赴いてい理想の田舎暮らしを探してみてはいかがでしょうか?
浜松市天竜区の空き家探しのポイント
春野での空き家の見つけかたは特殊です。というのも市町村の空き家バンクに掲載されている物件の数が少なく、その所在地も公表されていないからです。そのため、週末など仕事の合間を縫って、実際に現地を巡り、良さそうな空き家を見つけることからスタートさせなければなりません。その後、浜松市役所に出向いて、移住コンサルタントに相談のうえそ現地のNPO法人等へ連絡をとり、そこから伝手を辿って所有者を突き止めた上での賃貸、もしくは売却交渉となります。このように春野での空き家探しは手間がかかるため、空き家を見つけたら直にオンライン登記所で所有者を突き止めたうえで現地のNPO法人に連絡を入れて、中を取り持ってもらうのがベストではないでしょうか。ただ、家主さんが都会に出てきてしまっている場合は直談判となるため結構大変そうです。
さて、この春野地区を含めて、地方では家主さんの方もだれが借りるかわからないこともあり、たとえ、空き家であっても貸してくれるところが少ないのが実情です。そのためやはり現地のNPOの方と懇意になり、あれやこれやで紹介してもらうのがベストだと言えます。家主さんと実際に顔を合したうえで、人柄を認めてもらったうえで、空き家を借りる、もしくは売ってもらうといった流れがベストでしょう。物件探しにおいてあれやこれやの根回し工作が功を奏しそうなエリアです。(※NPO法人 楽舎はコチラ)
浜松市天竜区の移住データ(春野)
土地や空家の多さ |
浜松市で田舎暮らしを検討するなら、まず春野が挙げられるでしょう。春野は市街地へのアクセスも良く、地元民もフレンドリーで、かつ住めそうな空き家も多いのでオススメの移住先となるでしょう。 |
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都市群へのアクセス | 春野は浜松市の中心地までの距離も車で1時間ほどと近く利便性も高いです。新東名高速の浜松北ICからは東京都へも2~3時間の距離と都市群へのアクセスも良いと言えます。 |
仕事の豊富さと種類 | 浜松市にはヤマハなどバイクや自動車関連の工場も多く、製造の求人が他の地域に比べて多いと言えます。これらの地域には春野からのアクセスも良く、仕事も見つかりやすいでしょう。 |
医療福祉サービス施設 | 地元では春野診療所、また二俣町まで出れば、国立病院機構の天竜病院や天竜すずかけ病院など医療施設も充実していると言えます。デイケアサービスや老人ホームなどの福祉施設も多いです。 |
補助金や行政のサポート | 「静岡県移住・就業支援金制度」東京圏からの移住で中小企業へ就業、または起業で最大100万円支給。春野ではNPO法人 楽舎(らくしゃ)が移住先の相談も行っており、移住者の受け入れ実績も豊富です。 |
日常生活に必要な施設 | 春野から車で30分ほどの二俣町にはスーパーなど日常に生活に必要な施設のほとんど揃っており、定年後の移住先としてはとても優れている地域だと言えます。また、地元にはヤマザキパン系列のコンビニもあります、 |
移住者受け入れの寛容度 | 春野を管轄する浜松市役所では静岡県で唯一の山里コーディネーターを置くなど移住者の受け入れにも積極的です。そのため移住者受け入れの寛容度は高いと言えます。静岡県全体での移住促進プロモーションもそれを後押ししています。 |
自然の豊かさと環境の良さ | 春野は天竜川の支流である気田川(けたがわ)と流域にあるため水に恵まれているなど豊かな自然環境が広がっています。なお、気田川は全国でも屈指のカヤックの聖地として有名です。アクティブな田舎暮らしを楽しむなら春野はその候補に挙がるでしょう。 |
静岡市オクシズ(葵区、駿河区、清水区)における田舎暮らしの情報
静岡市の中でも移住先としておススメなのが中山間地域である奥静岡(オクシズ)です。この地域は葵区などを含めた市街地から北部山間部へ深くへ切り込むような細長い形をしたエリアです。
赤石岳など南アルプスの山々までが含まれるその自然は多様性を極め、また、空き家も北部の山間部集落(井川、梅ケ島、大河内、大川、清沢、玉川など)を中心に多く見られ、趣向が合えば理想の田舎暮らしを追求できる地域だといえます。なかでも田舎暮らしにおすすめのが清流の山里といわれる大川地区です。この地域の住民は移住者の受け入れに積極的に取り組んでおり、田舎暮らしにありがちなよそ者を嫌うといった風潮もあまりないようです。急峻な山間部から充実した市街地ライフまで楽しむならオススメの地域です。市街地では人が集まるまちづくりを目指しており、田舎暮らしにありがちな暇を持て余すといったこともなさそうです。
その他にも山梨と県境を接する清水区は新東名(新清水IC)からのアクセスも容易なので、都会人にとっては週末の田舎暮らしにおすすめの地です。ただ、この辺りの集落は道幅が狭くなっているところもあり、地元の地理に詳しくないと車で入り込むのは難しそうです。この地域でも極端な過疎化が進行しており、居住するには大幅な回収が必要とされるような廃屋が多く見られるのも残念です。
静岡市葵区の田舎暮らし
静岡市葵区は北部の急峻な山間部の玄関口である大井川沿いの井川に多くの空き家を配し、なかにはとても魅力的な物件もあります。
ただ、廃屋となっている空き家も多く、これらを再利用するかそれとも更地にするかはどのような田舎暮らしを希望するかによって異なってくるでしょう。
また、空き家物件は山間部の集落にあることも多く、やはりに地元の人との人間関係をしっかり構築することが大切になってくるでしょう。
静岡市葵区の移住データ
土地や空家の多さ | 山間部の山道沿いを中心に多くの空き家が目に付きます。廃屋と化しているものも多くありますが、それでも中には周囲を緩やかな傾斜の茶畑に囲まれ、理想的な立地に建っている空き家もチラホラ見受けられます。 |
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都市群へのアクセス | 葵区は極めて大きな面積を持つ行政区で、山間部は南アルプスの山々の奥深くにまで到達しているため、場所によっては曲がりくねった山道を降りなければならず、市街地までのアクセスは時間がかかると言えます。 |
医療福祉サービス施設医療施設は市街地に集中しており、葵区全般に渡って充実しているとは言い難いです。 | |
補助金や行政のサポート | 東京に住む人々の静岡市への移住をサポートする静岡市移住支援センターが東京有楽町にあります。また、静岡市空き家改修事業補助金制度など空き家の移住目的の再利用にも積極的です。 |
日常生活に必要な施設 | 山間部はスーパーなども少なくコンビニもほとんどないため、場所によっては買い物をするために市街地まで出ていかなければなりません。 |
移住者受け入れの寛容度 | あまり閉鎖的なイメージはなく、オープンにものを言う傾向にあります。市街地に近い地域への移住者に対する寛容度は大きいと言えます。 |
自然の豊かさと環境の良さ | 安倍川沿いに豊かな自然が広がりどのエリアも自然との関わりが深く田舎暮らしに向いています。 |
静岡市清水区の田舎暮らし
静岡県静岡市の清水区は山間部もそれほど起伏に飛んだものではなく、新東名や中部縦貫道からのアクセスもよく、市街地からも近いためためのんびりと田舎暮らしをしたい方には向いている地域でしょう。ただ、各集落は山間を縫うように点在しているため十分な日差しを確保できない地域もので移住に当っては前もってのリサーチが必要でしょう。
静岡市清水区の空き家がある地区
この古民家はNPO法人複合力が運営している田舎暮らし体験施設“安来里”です。利用するにあたり移住を前提する必要がない点が市町村が運営している施設とは異なる点です。なので、手軽に田舎暮らしを体験できる点が魅力です。囲炉裏などもあり、バーベキューOKとそれなりの人数で田舎暮らしを体験できそうです。近所の民家に隣接しているので、実際に集落で田舎暮らしをするにあたり役立つ体験ではないでしょうか。かなりの人気になっているようなので予約はお早めに。(※貸し切り古民家安来里はコチラ)
この空き家は新東名の新清水ICから30~40分と都内からも至近距離にある細まった路地に点在する集落にあります。
隠れ家的な雰囲気が強く市町村や地元のNPOなどがテコ入れすることで人気のスポットに化けそうな雰囲気ではありますが、今では登記もされておらず所有者不明となっているようです。相続しても、登記するかしないかは任意事項なので、管理に費用がかかり、売れる見込みがないものは放棄されることが多いです。
また、この家屋のさらに奥には廃屋と化した空き家(その2)もありますが、こちらは所有者が判明してはいるものの、草木が生い茂りジャングルと化しているため借り受けるのは実質不可、買い取っても整備するのにかなりの費用がかかるのではないでしょうか。
静岡市清水区は新東名で1~2時間ほどと都内からも近く、自然環境も抜群なだけにこのような魅力的な物件となり得る空き家が放置されているのはとても残念です。過疎地の空き家対策として相続税軽減や補助金を出すなど国としての抜本的な対策が必要でしょう。
この空き家は周囲を草木に覆われており、廃屋のようになっています。費用をかけて整備しなければ売れる保証もないので放置されているのでしょう。今の若い人にとってはこのような集落は住みにくく、代替りすると都会に出てしまう場合も多くあります。そのためせっかくの生まれ育った家もそのまま放置され、結果的に荒れ果てていくのが現状です。ただ、この物件の場合、登記簿上の所有者は判明しているので、`開墾する`ことを条件に格安で譲ってもらえるかもしれません。臆せずに家主さんと直接交渉してみてはいかがでしょうか。
静岡市清水区の移住データ
土地や空家の多さ | 都市部が充実している地域だけに、山沿いの集落では代替りをきっかけに市街地に移ってくる人も多くいます。そのため多くの空き家が生まれていますが、なかには登記放棄となっている空き家もあって荒れている状況も見られます。 |
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都市群へのアクセス | 山間部であっても高速道路を利用すれば容易に海沿いの市街地へ出れます。東京方面へも東名高速や中部横断自動車道を利用すれば1~2時間程度でアクセス可能です。 |
仕事の豊富さと種類 | 都市部での経済活動が活発な地域だけに仕事の種類や量も豊富なようです。この地域の山間部に暮らせる物件を見つければ市街地へのアクセスも容易なので、仕事面ではわりと恵まれた地域と言えるでしょう。 |
医療福祉サービス施設 | 山間部には大河内診療所や玉川診療所などがあります。都市部まで行けば清水市立病院など医療施設や福祉サービスも充実しています。 |
補助金や行政のサポート | 清水市は子育て支援で有名な地域です。人口70万人のなかなかの都市であるということを考えるとシニア世代の移住というよりは、若者向けの移住サポートがのほうが充実しているのかもしれません。 |
日常生活に必要な施設 | 山間部にはスーパーやコンビニはほとんどないようですが、市街地まで出れば日常生活用品はほとんど揃っています。 |
移住者受け入れの寛容度 | 東京・有楽町に静岡市移住支援センターを開設しており、移住者受け入れに積極的だと言えます。 |
自然の豊かさと環境の良さ | 都市部を少し離れた中山間地域であるオクシズには魅力的な自然が残されています。気候も温暖で田舎暮らしには良い環境だと言えます。 |
静岡市葵区の田舎暮らし
静岡市葵区の田舎暮らしに適した各集落の様子と空き家を探すためのポイントなどをお伝えします。
葵区【井川地区】にある集落
オクシズ井川地区にある集落の様子です。井川といってもかなり広いのですがこの辺りが田舎暮らしには最適の地ではないでしょうか。集落は緩やかな勾配にそって立っており、第一級河川の大井川にも近くのんびりとした田舎暮らしが望めそうです。空き家バンクにも井川の物件が紹介されていましたが早いもの勝ちとなりそうです。(2019年10月28日現在)
葵区【大川地区】日向にある集落
葵区日向には空き家バンクだけでも数件の賃貸物件が登録されています。(2019年10月28日現在)
また、過去に賃貸で10件の移住実績があることを考え合わすと移住に関して寛容な地区ではないでしょうか。
もしかしたらこのエリアには空き家バンクに登録されているもの以外にも借りられそうな物件があるかもしれません。
直接、現地へ行って集落の人と挨拶を交わしながら「借りられそうな空き家を探しているんですけど」と声をかければ親切に教えてくれることもあります。
ただ、このエリアは「集落のしきたりに従ってほしい」「子育て世代が歓迎する」といった要望が強いようなのでシニア層の移住は敬遠されるかもしれません。
オクシズの空き家探しのポイント
オクシズでの空き家探しは空き家バンクの利用がおススメです。群馬県の南牧村と同じように田舎暮らしにふさわしい賃貸物件の数がとても多いことに加えて、売り物件についても格安の古民家風の家が入手できます。
ただ、各集落は子育て世代の移住者を望んでいる場合が多く、例えば、大川地区では中学生未満の子供世帯を優先されるなどかなりの制限があります。
また、ポツンと離れた一軒家風の空き家は少なく、人口・世代数とも極端に少ないやため集落の人との家族同様のコミュニケーションが必要となりそうです。
あらかじめNPO法人等を通して現地の方とお話しをするなどしておくとよいでしょう。
そうすれば、売却物件にしても100万円からありますし、また賃貸もそれなりの改修工事は必要でしょうが、月1万円といった空き家もありますから、格安で田舎暮らしを手に入れることができそうです。(※オクシズ空き家バンクはコチラ)